手紙やはがき等、各種挨拶状には、“時候のあいさつ” がつき物です。
時候のあいさつ とは、季節を話題にしたあいさつのことです。
日常生活でも、「今日はいい天気ですね」 とか
「今日は寒いね」とか、天気や季節の話題をすると思いますが
手紙でも同じです。
ただし、儀礼的な挨拶状の場合は、ちょっと独特な言い回しを使います。
(例) 拝啓 早春の候 いかがお過ごしでしょうかか?
“早春の候”というのが、時候の挨拶です。
挨拶状の場合は、「差出月」(相手が受けとる時期)に合わせて
時候の挨拶を使い分けます。
挨拶状の内容が、『今年の8月に結婚し・・・・・・しました。』 でも
差し出す日(投函する日)が、10月だったとすれば、10月の季語を使って挨拶します。
この季語、季節 というのが、暦を基準としてまして、
立春(2/4頃)から 立夏(5/5頃) までが、春
立夏(5/5頃)から 立秋(8/7頃) までが、夏
立秋(8/7頃)から 立冬(11/7頃) までが、秋
立冬(11/7頃)から 立春(2/4頃) までが、冬
ということになります。
現代の体感的な季節とは、ちょっとずれてますよね。
お盆なんて、“真夏”って気がしますけど、暦的にはもう秋が始まってますので
お盆の時期の挨拶では、「暑中お見舞い申し上げます」ではなく、
「残暑お見舞い申し上げます」と書きます。
暦を基準とするならば、
8月中旬以降の挨拶状なら 『初秋の候』 を使ってもよさそうなのに
『初秋の候』 は、9月の季語、時候の挨拶とされています。
同じく、11月も立冬を過ぎれば、『初冬の候』 と使ってもよさそうなのに
『初冬の候』は、12月の季語、時候の挨拶とされています。
なぜなんですかね???
慣用句のように、習慣的に長い間広く使われてきたためにそうなっちゃったんでしょうか?(・・?
11月に使える時候の挨拶として、「晩秋の候」や「暮秋の候」がありますが、
“立冬”が過ぎて、“秋”を使うのに違和感を感じるようであれば、
「向寒の候」 や 「落葉の候」 をお奨めします!(^^)
ちなみに 今日 11月7日 立秋 です(*^_^*)